宮崎駿引退後のスタジオジブリの行方

まだ噂段階ではありますが、宮崎駿引退を発端とし、スタジオジブリは思い出のマーニー後社員を解散して企画が立ち上がった場合にアニメーターなどを募る体制になるかもしれないとのことです。

鈴木敏夫さんのラジオなどでもそんなことが語られていました。

 

その中で語られた原因といったらなんだかネガティブな感じですが、その理由として、

 

1.お金がかかりすぎる

宮崎駿さんの映画を1本制作するのに約50億円かかるそうです。

また、高畑勲かぐや姫風立ちぬを合わせた制作費は100億円にも昇るということでした。

そのような状態になってしまったスタジオジブリの体制を続けることは難しいというのが理由の一つのようです。

(今回マーニーの制作期間は両監督と比べかなり短くできたらしいですが制作費はどうなのか。)

 

2.中心的存在になる監督がいない

鈴木敏夫によればジブリは才能ある監督を中心的にやりたいらしく、宮崎駿引退後その後釜となる中心的存在がいないということを述べていましたが、思い出のマーニーの完成度によって米林監督はどうなのか、また、他に監督がでてくればまたすぐ企画を立てるかも...のようなこともほのめかしていました。

また、そんな監督が次でてきたとしてもそのパートナーは自分ではないとも。

 

このようにスタジオジブリは大きな転換期にあるようです。

 

ここから先は勝手な願望も混ざっていますが、現実的にもこの状況でジブリの未来として明るいかつ面白いのは庵野秀明川上量生体制ではないでしょうか。

 

スタジオジブリ内は宮崎駿で時代が止まっています。

宮崎駿は今後の日本で恐らく出てこないくらいの天才で、一つの時代を築き、完成されているのでその畑での監督は正直なところそこから進歩がありません。

つまり、宮崎駿アニメを観るのは宮崎駿作品でいいよなあ、と思うのです。

 

ところが庵野秀明監督はナウシカで制作の基礎的なことなどを学んだ後、ジブリからは離れながらも師宮崎駿鈴木敏夫とは付かず離れず個人的な関係を続け、火垂るの墓に参加したりクシャナ戦記を作らせろだのほざいたり、また当時スタジオジブリガイナックスは同じ東小金井駅最寄りで互いに目と鼻の先にあることもあり、交流は頻繁にあったようです。(一時期エヴァンゲリオンの制作委託を一話で打ち切られたことが原因かはわかりませんが、そのへんの時期に仲違いっぽい期間があったこともありますが)

そのためジブリに染まらず、自身の特撮や個性的な映画などの特殊なルーツと宮崎駿的なパーツ(原作ナウシカ濃度高め)が複合して進化したものが庵野監督の作品では観ることができます。

つまり、日本で宮崎駿の影響を受けているアニメ監督は数知れませんが、一番良い位置で師事し、宮崎駿的なDNAを一番上手く活かせている監督は庵野秀明だけだと思うのです。

それが自分には庵野秀明宮崎駿の後継者たる存在だと思える理由の1つです。

また、庵野監督が学生時代から持つ演出能力やアニメーターとしての技巧、映画制作の理論は天才的です。

そういったこともあり今では名実共に宮崎駿に匹敵する知名度のある監督なのです。

 

そして極めつけ、明らかに風立ちぬは俺の後釜は庵野!的内容でした。

その風立ちぬの作中で「人生の創造的持ち時間は10年だ、君の10年を力を尽くして生きなさい」みたいなセリフがでてきますが、2013年2月号の文藝春秋の記事「宮崎駿ヱヴァンゲリヲン」の中で鈴木敏夫が今後10年は庵野の時代だ、という発言なんかもしています。

少し大げさに、この文脈から読み取れることがあるとするならば、宮崎駿の次世代を担うのは庵野秀明なのだというジブリの公式表明と受け取ることもできます。

 

そんな庵野監督が演出するナウシカはもはや諦めていましたが、最近になってその辺が覆って本当にあるのか、いつなのかという感じになっています。

児童文学にこだわる必要もないと思うし、これからジブリという枠で何かやってほしいと思いますね。

 

そこになぜ川上量生さんなのかと言うと、この人はかなり特殊な人で説明し辛く、熱風に掲載されている秀逸な連載なんかを読んでみるとわかるんですが、発想力が優れていたりSF方面を嗜んでたりしてカラー軍団との相性も良さそうだし、なんか面白いことやってくれそうな人なのです。

 

途中ジブリ内は宮崎駿で時代が止まっていると述べましたが、宮崎駿の作ったジブリの伝統として考えるととても重要な文化です。

なので、庵野監督の知名度と能力でなんとかやって、ジブリの権威を保持し、能力ある人はジブリに縛り付けて置いて、伝統を護って欲しいというのが個人的な願望です。

 

あとついでに鶴巻監督や摩砂雪監督をジブリ所属にしてしまおう。

樋口慎嗣はスタジオカジノにぶち込んでしまおう。

それで金はなんとかなるだろう。

 まあ、普通にカラーは宮崎駿二馬力みたいな事務所とかにしちゃえばいいんじゃないかな。

 結論に不謹慎なことを書きますが、宮崎さん亡き後、遺品の眼鏡をかけた庵野秀明とか見てみたいわという話でした。

 

最後に鈴木敏夫さんはラジオで宮崎駿は長編は引退するらしいが他にやりたいことがあるらしいのでまだまだ付き合わなくてはならなくなったと話していました。

風立ちぬのBDDVDの販促雑誌によれば、ジョンラセターと宮崎駿のなんらかの仕事の企画があり、2人が今、意見を出し合っているそうです。

これもすごいことですね。

 

これらが実現すればジブリはこれから先、今より面白いことになるんじゃないでしょうか。